「遊歩大全」 久しぶりに出会ったな

久しぶりに出合った。使いこなして日焼けした「遊歩大全」もいいな。また挿絵がいい。
原題は「The New Complete Walker」というそうだが、これが芹沢一洋の手にかかると「遊歩大全」となるとは、なかなかなものだ。
寝る前にすこしずつ読みながらウトウト夢の中へ、コリン・フレッチャーの世界が広がりそうだ。




遊歩大全 (ヤマケイ文庫)



スキーアルピニズム 古くて新しい「スキーアルピニズム宣言」

1974年創刊。年3回の刊行で、4号まではネット上でも散見するが、それ以降は発刊されなかったのかな。編集発行はスキーアルピニズム同人、小島六郎、高田光政といった有名どころの名前も見えるがこの同人もネットではヒットしない。

しかしこの雑誌の巻頭の「スキーアルピニズム宣言」がなかなかいい。「スキー場で滑るなんて、なんて画一的で個性も自主性もないではないか!今こそ自然に帰り、自らを見出そう」と言ってる。昨今の状況なら大炎上しそうなものだが、何もスキー場から場外に出よ、なんてことを言ってるわけではない。

しっかり鍛錬と研究を重ねて雪山をスキーで登ろう、というもので昔からあった登山の一つの手法なのだ。それをバックカントリーとも言うのだが、最近はスキー場から出て滑ることと勘違いしているように思う。もちろん、バックカントリーとして準備しスキー場から山を目指し不運にも事故に合ったケースもあるだろうし、登山届を出していなかったということもあるが、登山も事故のある行為なのだがね、、

この雑誌には、本来のバックカントリーの精神と楽しみが満載されており、読んでいて飽きないし、古くもない。「スキーアルピニズム宣言」を何度も読み返して、バックカントリーを楽しみたいものだ。

スキーアルピニズム

軟弱古書店【山岳会会報 計画書 報告書】




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鮎の本3冊 お客様に鮎釣りの奥義を教えていただく

登山道具の進化はめまぐるしいが、鮎釣りもまた同じようだ。
先日来店のお客様にあれこれ教えていただいた。

まずライン、0.7号くらい?と尋ねると、
いやいや0.07くらいですよ、と。もう見えないくらいなのだそうだ。
それで囮とあとニ、三尾は掛けるから、それを細いラインで引き上げるんですよ。

で、ロッドは250グラムくらいですかね、と。
こちらもいやいや150グラムくらいからありますよ。
このクラスになるともうガラスみたいなもので、すぐに割れるんですよ。

だから風や川の流れを考えると0.07や150なんてほとんどトラブルですよ。
これが大会で優勝するような若い連中はコンスタントに釣るからスゴイネ。
でもね。初めての人がこれで釣れちゃうこともあるんだな。

しかし昔の釣りは、いいコケのある流れのところを探すのがコツだったのだがね。
道具じゃないんですよ。いいコケのところにはデカい鮎がいましてね。
えっ、私?そう腰くらいまで浸かって、すこしズルしてあまり釣人のいないところで
やってますがね。

こちらはせいぜい練エサで小鮎程度ですが。
イヤイヤ小鮎にしろ鮎は掛かると底へ底へ走るその引きがいいんですよ。
また鮎の本出しておきますよ。
本、そう鮎の本は全部持ってるからな(笑)

というわけで、ストックから3冊アップしました。
鮎つりの記」 井伏鱒二 太宰治ほか 朔風社
鮎に憑かれて六十年」 前實 ジャパンクッキングセンター
他人のアユ 渓流釣り雑記」 須藤均治 北の街社

さてお目に叶うかどうか?

鮎

軟弱古書店 渓流釣の棚


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日本北アルプス登山案内 鉄道省大正十三年 で古きを知る


日本北アルプス登山案内

ガイドブックにしては豪華な装丁だ。カバーは厚紙に布が貼られている。
山で持ち歩いても大丈夫なように工夫されているのだろうか。
見開には山に佇む雷鳥があしらわれている。

こんな古いガイドブックは、当時と今の相違を楽しむのが一番だ。
上高地に向かうには、もちろん島々口から入るガイドになっている、
松本からは筑摩電車で島々駅下車、そこから先は自動車のほか馬車の案内も。

この本によると当時東京の中央線始発駅は飯田橋だったようだ。
そういえば少し前まであった飯田橋貨物駅、あれが元々のターミナルだったのかな。

また登山口の料金表の比較もおもしろい。
白馬の登山口である四ッ谷口では弁当二十銭、これが島々口では四十銭、
この違いは松本から材料を運ぶ馬車代が入っているのだろうか?

ちなみに白馬岳の項で、「ハクバというのは誤りで、、、」という件がある。
鉄道省のずっと後身のIR東日本が「ハクバ」と決めてしまったのだがね。

立山から黒部渓谷のガイドも含まれている。
立山温泉や、佐良峠から五色ヶ原へという項もあるので、
廃道歩きの向きには参考になるかも。
もっとも立山温泉は今は入山できないが。

まあこの一冊で山の今昔だけでなく、いろいろな古きをしることができる。

日本北アルプス登山案内

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山とスキー 大正十四年発行 札幌山とスキーの会

山とスキー  詳細はこちら

北海道帝国大学文武会スキー部が運営する札幌山とスキーの会、大正十四年の発行。
第五十号を祝しての記念号だ。

この年、実は私の父の誕生年だ。ということは約90年まえの会報ということになる。
これを読んでいた若者たちはもう百歳を超えることになるのだろうか。

この間、戦火をくぐり焼失を免れ、引越しや大掃除でお払い箱にもならず、
よくぞ残っていたね、と微笑ましくなる。

この会報を読んで山やスキーに心踊らされた多くの若者たちにも
波乱万丈の人生があったのだろうなと思うと
古ぼけた一冊がいとおしくなるな。

ぜひ次の持ち主のもと、居心地のよい本棚を飾る一冊になってもらいたい。

山とスキー

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二冊の「谷川岳の岩場」山岳同志会編 東京緑山会編

「谷川岳の岩場」という同じ書名の本がある。
一冊は山岳同志会編(三笠書房1968年)、もう一冊は、東京緑山岳会編(日本文芸社昭和49年3版)によるもの。

山岳同志会といえば、小西政継がすぐに思い浮かぶ。方や東京緑山岳会は現在も活動中。

例えば一の倉沢の項の一の沢を読み比べると、どちらも似たような記述だ。
まあ同じ場所のガイドになるのだし、まして山男の感性なので、
「初夏には花が咲き誇る」なんて表現はないのだが。

本の厚さにもよるが山岳同志会のほうが細かく記述されている。

しかし見習わねばならないのは、どちらも谷川岳の概念(気象、地質、歴史)や
遭難者数、登山届の見本、谷川岳遭難防止条例、などがきっちり収められてる点だ。
会として「谷川岳」をターゲットにしたならみんなで手分けして、概念を徹底的に調べたのだろう。

その谷川岳、はたまた登山への思いに脱帽、といった二冊。

谷川岳の岩場

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「山を訪ねて 森澤堅次 歴史春秋社」おすすめ山の古本古書

「山を訪ねて 会津の日向山・日翳山 森澤堅次著

心ひかれる奥山41座山歩き紀行。会津の出版社歴史春秋社平成6年の発刊。
登山道のある山、登山道のない山の二つの章からなる。

とくに登山道のない山はおもしろそうだ。
また山で出会うクマなどの動植物などのコラムが挿入されており、飽きないな。

遠方で会津になかなか行けない私などは、読んだだけで行った気分になれる
(本当は行きたいのだが)。
こんな本を出版する会津の地方出版社歴史春秋社もがんばってほしい。

山を訪ねて

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おすすめ山の古本古書「朝焼け 安川茂雄 スキージャーナル 昭和46年」


「朝焼け」 詳細はこちらからどうぞ

朝焼け

334頁に線引きがある。前の持ち主のものだが、著者安川茂雄のアルピニズムかな。
前の持ち主も多分アルピニストだったのだろう。

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  • Author:中山幹彦
  • 雨の日は山の本。
    山は逃げないから、
    ウィスキーでも舐めながら、山の本を読もう。

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